高麗人参の「紅参」とは
高麗人参は不老長寿の薬として、ずいぶんと長い歴史を持っている漢方薬であります。
特に、医学が進歩していない昔では、高麗人参の効能や作用は非常に重宝されていたようです。
そんな高麗人参の効能をより効果的にするためや長期保存をするために、
様々な加工方法が考えられてきました。
ひとくちに高麗人参といっても、その加工方法によって効能や価格が大きく異なってくるのです。
いくつか存在する加工方法の中でも、最も高級であり効果が高いと言われているのが
「紅参(べにさん)」と呼ばれるものです。
この紅参は、6年根と呼ばれる6年間栽培し続けた高麗人参を使用しています。
6年栽培し続けるということは、非常に苦労の絶えないことです。
高麗人参は栽培が難しいため、化学肥料などは一切使うことができず、
また根腐れや害虫や自然災害などから守りながら長い年月を経て育っています。
高麗人参が栽培されたその土地の栄養成分を全て吸収しながら育つため、
高麗人参を収穫した後10年は同じ場所で高麗人参を栽培できないと言います。
そして土づくりにも2~3年という長い時間をかけているため、
6年根の高麗人参を育てるということは20年弱のサイクルがかかっているということなのです。
しかしその分、効果や含まれている有効成分であるサポニンの量は、非常に高いと言われています。
そのサポニンの含有量が高い高麗人参を皮を剥がさずにそのまま煮て乾燥させたものが、
紅参として市場に出回っているのです。
皮を剥がさずに加工するのは、皮の周辺に最もサポニンが含まれているということが理由です。
ですから、この方法が最もサポニンを多く含み、更に長期的に保存するのに適した加工方法だと言えるのです。
紅参を栽培することが非常に困難であった昔に比べて、
技術が進歩した現代では高麗人参の紅参を購入することは容易になってきました。
高麗人参の効果を求めるのであれば、紅参を選ぶようにすれば間違いありませんから、
もしも余裕があるのであれば紅参を選択するようにすると良いでしょう。